カナダのビットコインマイニング事業者、アメリカの電力使用を申請──米消費者団体が反発

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カナダのビットコインマイニング事業者、アメリカの電力使用を申請──米消費者団体が反発

米消費者団体パブリック・シチズン(Public Citizen)は6月25日に発表した文書で、カナダ企業のDMGブロックチェーン(DMG Blockchain)がアメリカの電力を使おうとしていることに対して、精査するよう 米エネルギー省に要請した。

DMGブロックチェーンは過去数カ月にわたり、暗号資産(仮想通貨)のマイニング能力の拡大を進めている。5月27日にはマイクロBT(MicroBT)のWhatsMiner M30シリーズを1000台追加し、マイニング機器の数を3倍に増やした。

その2日後にはアメリカの電力を使用する許可を申請し、15メガワットのマイニング能力を来年には60メガワットまで拡大させると述べた。

「DMGの今回の申請は、膨大なエネルギーを必要とする暗号資産マイニング業界が、その電力需要を賄うためにアメリカからカナダに電力を持ち込もうとする初めての試みという点で珍しいもの」(パブリック・シチズン)

同消費者団体は、ワシントン州の電力事業者は暗号資産マイニング事業者が電力網に過度な負荷をかけることを禁止していると述べた。

水力発電が盛んなワシントン州

アメリカの大西洋岸北西部にあるワシントン州は、DMGが拠点を置くブリティッシュコロンビア州に隣接している。どちらの州も水力発電が盛んで、暗号資産マイニング事業者にとっては魅力的な場所だ。

同消費者団体はさらに、DMGの申請はアメリカの電力供給に悪影響を与えるような電力輸出を禁止する連邦法に抵触する可能性も示唆。

その理由として、暗号資産マイニングによる「驚くほどの」エネルギー浪費、エネルギー価格を押し上げる影響、そして再生可能エネルギーを導入し、気候変動に対処しようとする地元の取り組みを妨げる可能性をあげた。

「アメリカの暗号資産マイニング事業者は、電力需要を満たすことに苦戦している」(パブリック・シチズン)

同消費者団体はエネルギー省に対して、申請を許可すればアメリカの電力使用を狙う海外の暗号資産マイニング事業者が「押し寄せてくる」ことになりかねないと警告した。

電力は余っている?

しかし、DMGブロックチェーンのシェルドン・ベネット(Sheldon Bennett)COOによると、同社はすでに電力ブローカーを通じてアメリカの電力を購入している。

一般的なサーバーとビットコインマイニング機器の双方を運用している同社のデータセンターは、仮に申請が許可されなくても、同じように運営を続けることができると同氏は述べた。

ベネットCOOによると、パブリック・シチズンの文書はペイパル(PayPal)のような取引に特化した企業によるきわめて大きな電力消費には注意を払わずに、暗号資産マイニングを悪者扱いしている。

さらに太平洋岸北西部のダムは、地元の人々が消費するよりも多くの電力を生産している事実をパブリック・シチズンは無視していると主張した。供給過剰は、新型コロナウイルスによってさらに拡大している。

「利用できる電力量に比べれば、我々は大海の中の水滴のようなもの」とベネットCOOは述べた。

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