デジタル通貨「リブラ」、シンガポール政府ファンドが加盟──計画変更で相次ぐ参加企業

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シンガポールの重要性

シンガポールドルが初期の頃からリブラ(Libra)の計画の中で重要視されてきた理由が、今回の参加で説明できるかもしれない。

さまざまな法定通貨のバスケットに裏付けられた当初のリブラの構想では、米ドル、ユーロ、英ポンドと並んで「シンガポールドル」が含まれていた。そして4月、リブラが方針を修正し、既存の法定通貨に連動したステーブルコインに焦点を当てるようになった際、例として同じ4つの通貨があげられた。

「リブラ協会に参加することで、我々はコスト効率の高いリテール決済のための認可を受けたグローバルネットワークに貢献することができる」とテマセクの副CEO、Chia Song Hwee氏は広報担当者を通じて語った。

「この分野の多くの発展は私たちをエキサイトさせてくれる。我々は、このテクノロジーの可能性をさらに追求していることを楽しみにしている」

投資会社2社も加盟

5月14日、リブラ協会はまた、暗号資産(仮想通貨)に特化した2つの投資会社──コインベース(Coinbase)のベテラン、フレッド・エールサム(Fred Ehrsam)氏が共同創業したパラダイム(Paradigm)と、スロー・ベンチャーズ(Slow Ventures)の加盟も発表した(コインベースはリブラのスタート時からのメンバーだ)。

3社が加わったことで、リブラ協会には27の組織が参加することになった。

テマセクはシンガポール政府のために2160億ドルの資産を管理しており、以前からブロックチェーンベンチャーに強い興味を示していた。

「ブロックチェーン技術は、コスト効率を高め、新たなビジネスチャンスを生み出し、金融包摂を加速させることで、決済ネットワークに変革をもたらす。さまざまな分野に及ぼす影響をより理解するための取り組みの一環として、我々は政府機関や企業と協力し、その利用を模索し、前進させる」とChia副CEOは述べた。

高まる投資会社の比率

3社の加盟により、リブラ協会における金融業界の影響力も高まった。金融業界は8社となり、現在、業界別では最大のグループとなり、協会の約30%を占めている。

新たに加わった3社以外は、アンドリーセン・ホロウィッツ(Andressen Horowitz)、ブレイクスルー・イニシアチブ(Breakthrough Initiatives)、リビット・キャピタル(Ribbit Capital)、スライブ・キャピタル(Thrive Capital)、ユニオン・スクエア・ベンチャーズ(Union Square Ventures)で、いずれもリブラの設立メンバーだ。

一方、4月のハイファー・インターナショナル(Heifer International)の加入によって、非営利団体は5団体となった。

エールサム氏は、暗号資産を主流にするリブラのパワーは、同氏のベンチャーキャピタルにとって魅力的だったと語った。

「より大きな主流ユーザー層へのギャップを埋めることは、この分野の進化の次のステップ。暗号資産を社会的に標準的なものにし、大規模な流通を実現する可能性を持つネットワークには、すべて価値がある」

我々はスロー・ベンチャーズの代表、ジル・カールソン(Jill Carlson)氏にもコメントを求めたが、まだ返答はない。

リブラ協会のダンテ・ディスパルテ(Dante Disparte)副会長は、3社の加盟は「リブラ決済システムのガバナンス、技術ロードマップ、ローンチ準備に貢献する多様な組織のグループを構築するという我々のコミットメントを示すもの」と声明で述べた。

リブラ協会は、協会における投資会社の参加比率についての質問への回答は控えた。

リブラ協会は、当初のローンチ日程であった2020年前半までに100社のメンバーを迎えることを目標にしていた。だが、規制当局の批判を受けて設立メンバーが脱退し、ローンチ日程は遅れているなど、計画は修正を余儀なくされた。

リブラ協会は計画を縮小し、徐々に経営層の強化を始めている。先週、リブラ協会は銀行や政府系金融機関での経験を持つCEOの参加を発表した。

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