米財務省、制裁体制見直しで仮想通貨を重要視か

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制裁体制の見直しで仮想通貨にも言及

米財務省は18日、制裁体制を見直す報告書を発表。その中で暗号資産(仮想通貨)をリスクと認識する一方で、財務省が仮想通貨コミュニティと連携していく必要性についても触れた。

制裁を担当する財務省の外国資産管理局(OFAC)は15日にも、仮想通貨業界が法令遵守するためのガイダンスを発行したばかりである。取引プラットフォームなどが分析ツールを用いて、制裁対象となっている地域や個人のインターネットアクセスを突きとめることも推奨していた。

外国資産管理局(OFAC)とは

英語でThe Office of Foreign Assets Controlで略称はOFAC。米財務省の所属機関。米国の対外・安全保障政策に基づいて、経済制裁の実施を司っている。

今回の報告書は、イエレン財務長官が開催した公聴会を受けたもので、制裁措置の包括的な見直しが取り決められたことによるものだ。元財務省官僚、国務省、司法省など省庁間の主要パートナー、国会議員、大小の民間企業や金融機関、海外の同盟国政府など、何百人もの関係者が参加して、話し合いを行った結果を反映している。

報告書は、仮想通貨を含むデジタル資産について次のように指摘した。

デジタル通貨、代替決済プラットフォーム、国際取引を隠蔽する新たな手法などの技術革新は、すべて米国の制裁措置の効果を低下させる可能性がある。これらの技術は、悪意のある行為者に、伝統的なドルベースの金融システムの外で資金を保有し、送金する機会を提供する。

また、ドルの世界的な役割を低下させることを目的とした、新しい金融・決済システムを構築しようとする敵対者にも力を与えるものだ。これらのデジタル資産や決済システムを放置すれば、制裁措置の効果が損なわれるリスクがあることを注視している。

財務省は「米国の敵対国や一部の同盟国は、すでに国際取引において、米ドルの使用を減らしている」とも言及しており、米ドルの国際的影響力との関連でも、経済制裁の効力を維持していくことを考慮している模様だ。

「業界との協力や専門知識が必要」

また、報告書は制裁回避リスクの解決策として「(関連業界との)コミュニケーションと協力」が重要だとしている。産業界、金融機関、同盟国、市民社会、メディアとのやり取りを強化し「特にデジタル資産の分野における新しい構成員」と協力していくことの必要性を強調した。

15日にOFACが発行したガイドラインも、業界と提携していく努力の一環であった可能性がある。

さらに、財務省は、制裁の効力を維持するために、適切な専門知識や技術を持たなければならないとも論じており、ここでも仮想通貨に注目している。

「制裁活動の様々な過程全体をサポートするために、進化を続けるデジタル資産と関連サービスの分野についての知識と能力を深めることに投資するべきだ」と方針を示した格好だ。

その他、制裁に関する全体的な方針として「制裁を明確な政策目的に結びつけること」「可能な限り多国間で調整すること」「人道支援などに対する、意図しない影響を軽減すること」も挙げられた。

報告書は、次のように仮想通貨も含む金融イノベーションを「新たな世界の変化」の一つとしている。

米国は世界の変化に直面しているところだ。「金融のイノベーション、世界的な経済活動の変化、新たな地政学的課題」などが、米国の経済力を国家安全保障に利用する方法の見直しを迫っている。

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