2017年末ごろから最近は中国の取引所、Binance(バイナンス)で取り扱われているコインが人気を集めており、今まで名も知らなかったようなコインがいきなり急騰するという相場になっています。
中でもトロン(TRON)の価格変動はボラティリティが高く、異常な急騰と見せたかと思えば急落したりと、新規に仮想通貨へ参入した投資家にとっては苦しい値動きを見せていました。
トロンとは?
トロンのブロックチェーン上で取引されるトークンはTRONIX(TRX)です。
トロンの情報源は主に、創設者のJustin Sun(ジャスティン・サン)氏がツイッターを利用し、マーケティング活動を行なっています。
We will have a live streaming on January 6th 10am GMT+8 Beijing time. Update you with the latest partnership and tech development. Please don't miss the show! pic.twitter.com/BYwo8BXFWW
— Justin Sun (@justinsuntron) 2018年1月4日
このサン氏ですが、フォロワー約27万人で、トロン関連のつぶやきを見るからに日本人のファンもかなり多そうです。(なかなかパンチのあるイベント紹介写真ですね。)
しかしながら、フォロワーのつぶやきを見ていてもいささか心配…。なぜならトロンには特に中身がなさそう…。いやこんなこと言うとファンやホルダーに怒られそうですが。
一応証跡としてGithubのリンクもどうぞ。本当にただethチェーンに繋いで、アドレスと残高表示できるだけの機能しかないです…。https://t.co/kdZ5yWDwkZ
— ヨーロピアン (@sen_axis) 2018年1月5日
トロンは企業と提携を結ぶ予定であるとツイッターで発表しているそうですが、どこの企業と提携するなど具体的な発表はなされていないようです。
そんな中、トロンが出しているホワイトペーパーに丸写しの噂が出ています。
トロンのホワイトペーパー
時価総額140億ドルであるトロン、そのホワイトペーパーはオリジナルに作成されたものではなく、IPFSのFilecoinからコピーされたもののように見えます。
トロンについての機能が記述されていると思われるセクションは、実際にはIPFSがどのように機能するかを記述したものです。
IPFSのJuan Benet氏は次のように述べています。
ワオ!なんて恥ずかしいんだろう!TRONの「ホワイトペーパー」は主に他のプロジェクトからコピーされているか、P2Pの超基本的なことが書かれているだけです。参照する価値はゼロ。
下記に2つの画像、それぞれのホワイトペーパーの一部をご紹介します。
まずはIPFSのオリジナルのホワイトペーパーです。
IPFSのホワイトペーパー
次に、TRONの問題のホワイトペーパー。最初のセクションのみトロンの事が書かれてはいますが、あとはIPFSと全く同じ内容が続き、数式も同じようにコピーして説明されています。
TRONのホワイトペーパー
以下がトロンのホワイトペーパー全貌ですが、赤いところはコピーされた部分、オレンジの部分も疑わしいです。
この、時価総額140億ドル、ランキング10位に急浮上したコインのホワイトペーパーで、唯一オリジナルだと思われるのはイントロダクション(はじまり)の部分であるようですが、残りについてはスッキリしない部分があります。
ホワイトペーパーのオリジナル版は中国語で書かれており、最新の中国語版の詳細なリファレンスがあります。英語、韓国語、日本語、スペイン語版につきましてはボランティアによって翻訳されています。翻訳版は多くの重要な情報が欠落しておりました。
このようにサン氏は、中国語のオリジナルであるホワイトペーパーはそのようなことは無いと述べていましたが、中国語バージョンも比較してみると丸写しの状態であるようです。
しかし、現在は英語版、中国語版ともに公式サイトからは削除されているようです。
トロンのホワイトペーパー(中国語版)
トロンはマーケティングが先行か?
この創設者サン氏は、マーケティング能力に長けており、イギリスで最も読まれているタブロイド紙、”THE SUN”にもトロンのことが掲載され、「流星のごとく」と揶揄されたほどの仮想通貨です。
しかしながらホワイトペーパーはどこかの丸写しで、中身はブロックチェーンのことはほとんど語られていないようです。
このような状態でも、企業との提携を発表する予定があるサン氏は、よほど宣伝能力に長けている人物なのかもしれません。
トレードの玄人は、このTRXのように、ボラティリティのあるコインをトレードして多く短期間に儲けることができます。ですからこのようなコインは中身は関係なく一気に資金が流入し、高騰することがあります。価格が高騰していく際には、新規トレード参加者は熱くなり、一瞬で下落した後に高い位置で置いていかれるのはよくある話です。
こういったボラティリティの高いコインで短期売買の自信がある場合は別ですが、仮想通貨の未来に投資し、長期で見て行きたい場合には、コインの中身をよく見極め、冷静に投資する、またはリスクの多すぎる額を投資しないようにするなど注意が必要です。
現在、主要コインは価格が鈍化している動きのものもあり、このような今まで知られていなかったコインが盛り上がりを見せています。しかしながら短期的な人気だけに目を向けて失敗しないように気をつけましょう。
出典:http://www.trustnodes.com/2018/01/08/trons-whitepaper-copied-plagiarized
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