GPIFの第1四半期の運用益12兆円超で最高最高に。コロナ禍でも長期・ESG投資継続

経済/社会
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年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2020年度第1四半期(4-6月期)の運用益は12兆4868億円、収益率8.30%で過去最高となった。8月7日に発表された運用状況(速報)によると、6月末の運用資産残高は162兆926億円で、3月末の150兆6332億円から増加した。

20年1-3月期は運用損17兆7072億円で過去最悪の赤字となったが、4-6月期は一転、V字回復を遂げた。新型コロナウイルスによる経済悪化に対処するため、世界的な金融緩和などを受け、国内外の株価が上昇したことによる。

年金積立金全体に占める資産の構成割合は、国内債券が26.33%、国内株式24.37%、外国債券が21.81%、外国株式27.49%。第1四半期の概況について、GPIFは「新型コロナウイルスを封じ込めるためのロックダウンが各国において徐々に解除に向かい、経済活動の再開や各国政府による手厚い財政政策・金融当局による積極的な金融緩和策を受け、米国を中心に経済指標が改善し、国内外の株式市場は大幅な上昇となった。為替は対ドルでは概ね横ばいも、対ユーロでは円安が進行した」と説明している。

コロナ禍でも、GPIFがESG(環境・社会・ガバナンス)投資に注力し続けていたことも特筆すべきだろう。GPIFおよびGPIFが運用を委託する運用会社は投資分析と意思決定プロセスにESGの課題を統合する「ESGインテグレーション」を求める責任投資原則(PRI)に署名するなど、債券投資におけるESGの取り組みを推進している。

20年は米州開発銀行(IDB)、ドイツ復興金融公庫(KfW)、スウェーデン地方金融公社といった発行体と、債券のESG投資に関して次々に連携。世界的に感染が拡大していた6月10日にも、グリーンボンドに関してノルウェー地方金融公社(KBN)との連携を発表した。

引き続き「環境・社会問題などの負の影響を減らし、運用資産全体の長期的なリターンを向上させるため、債券投資においてもESGの取り組みを進めていく。長期的な観点から運用を行い、投資原則・行動規範を遵守し、年金財政に必要な積立金を残すためにしっかりと受託者責任を果たしていく」方針だ。

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